Happiest Moment  シネマの時間


最近見てきた映画、DVDなどの感想です。下から上へと新しい。日本での封切り名がわからない物もあります。「この映画が面白い」などのメールをお待ちしています。

CELLULAR(2004)

 ジェシカ(キム・ベイシンガー)は子供を学校に送った後、突然自宅に乱入してきた男たちに家政婦を殺され、誘拐されてしまう。そして誘拐犯たちはジェシカの家族も狙っているらしい。監禁された部屋で、壊れた電話機を見つけたジェシカはいじって通話を試みる。通じた相手は見知らぬ若い男ライアンの携帯。気ままで無責任に見える若者ライアンが一家を救うべく駆け回る。肉親のためには強さを発揮する母親役では素敵に納得させられるキム・ベイシンガー、対照的に騒々しいライアン。誘拐犯や警官などもスキの無い配役と演技。コーリン・ファーレルの主演した「Phone Booth」の焼き直しにも見える(脚本家は同じ)携帯の長所と欠点が意味を与えており楽しめる映画でした。

MAN ON FIRE    マイ・ボディーガード(2004)

 米軍の対テロ部隊に所属して暗殺の仕事を続けてきたクリシー(デンゼル・ワシントン)は生きる希望が見出せず、酒びたりの毎日が続いていた。そんな彼にメキシコでボディーガードの仕事をしている先輩レイバーンから新しい仕事を紹介される。それは、誘拐事件が多発するメキシコ・シティに住む実業家の9歳になる娘ピタの“ボディガード”だった。気が進まなかったクリシーだが、ピタの素直な気性に意識が変わっていく。そんなある日二人は誘拐組織に襲われ、クリシーは銃弾を喰らい重傷、ピタがさらわれてしまう。
 ロバート・クイネルを有名にした「燃える男」の映画化。

COLLATERAL  コラテラル(2004)

 生活のためにタクシー運転手のアルバイトをしているマックス(ジェイミー・フォックス)のタクシーに空港から乗ってきたヴィンセント(トム・クルーズ)は組織に雇われた殺し屋。マックスに無理やり手伝わせながら、次々と標的を殺していく。何とか逃れようと抗うマックスだが、どこかで感じるところもある。友人もいない孤独な者同士。しかし、マックスにはヴィンセントに会う直前に知り合ったアニー(ジェイダ・ピンケット・スミス)がいた。
 トム・クルーズの走り方は重心が少し低くて日本人っぽいのを発見。コリアン・マフィアのボスをやっつけに行くときの用心棒を蹴散らして突進していくさまはターミネ−ターのような迫力。銀髪もコワさアップ。
 緊張の中にマックス、ヴィンセント、アニーのすごく孤独な人生が垣間見えてイタイ。

CITY OF GHOST

 アメリカ、ノースカロライナを襲った台風はかつて無いほどの被害をもたらした。保険会社ボガスはその支払いで危機に立つ。そこに勤めるジミーは困難を打開するためにかつて指導を受けていたマーヴィンに逢いにカンボジアへ行く。そこではマーヴィンが新たなグループを作りビジネスをしようとしていた。
 東南アジアを舞台にした映画は無法国家だから何でもあり、を強調して筋書きも背景設定を雑にすませたり、異国情緒だけでタイもベトナムもごちゃ混ぜにしたりという作りが多いが、この映画はきちんとクリアしている。統制されていない国と社会。そこに流れ込んでしまった疲れて荒んだ外国人たち、豊かではなくてもそれに負けず、たくましいカンボジア人。正直な映画だと思う。

CARANDiRU

 ブラジル映画。数々の映画祭に出品された。ブラジルのCARANDiRUにあった7500人の囚人を収容していた、巨大刑務所のはなし。事実を基にしたものである。刑務所に勤める医師を中心に犯罪者たちの人生が垣間見える。殺人犯、レイプ犯、同性愛者、麻薬中毒者など。誰もが一様に恐れているのはエイズ。刑務所内で死んでいくものもいる。多くの経験を持つ同性愛者が、検査で「ネガティブ」と出て、喜びに泣き出すシーンは身近にあって、それ故に日々の恐怖でもある。
 1992年に暴動があり、警察軍が突入。111人の死者を出した事は世界中に報道された。その後移転。刑務所跡も2002年の末に破壊撤去された。
へクター・べレンコ監督。

SCARY MOVIE 3(2004)

 チャーリー・シーン、レスリー・ニールセン、アンソニー・アンダーソンなど出演といえば、内容も推測されるであろう。これらに輪をかけたドタバタを見せてくれる若手たち。パロディーのてんこ盛りである。「リング」を主軸に「サイン」「マトリックス」などのパロディーばかりであるが、タイトルどおりにかなりブラックなジョークが多く、日本では劇場公開されるのだろうか?シーンのいくつかがカットされることになるかも。DVDとかは問題ないと思うが。

SNIPER 3 (2004)DVD

 トム・ベレンジャー主演「SNIPER(山猫は眠らない)」「スナイパー2」に続くスナイパーシリーズである。スナイパーの神経ストレスから眼と引き金を引く指に障害が出ているトム・ベケット(べレンジャー)がベトナムへのミッションに赴く。標的はテロリストを引き受ける・・・。
 しかし、最初の遭遇で仕損じてしまう。そして標的はかつてヴェトナムでの戦友だった。東洋を舞台とすると必然的にアクションが多い。しかし腹も出て、神経障害もあって大変な役柄なのよ。
 ベトナムの街中のシーンにタイの短いカットが挿まれていますね。

SKY CAPTAIN and the WORLD of TOMMOROW

 1936年アメリカで行われたワールド・オブ・トゥモロウの学会で学者たちが失踪。陰謀をスカイキャプテンとその仲間達は阻止できるのか。しかしこの映画、トーンを抑えているが、ヒンデンブルグ号が出て、スカイキャプテンは第二次大戦で活躍したP51ムスタングを操る。しかしこの飛行機は水中でも走る。かといえば、敵はハイテクを使い、味方の空中空母船団もある。時代は特定できるでもなく、宮崎駿の世界の実写版のようでもある。敵の飛行戦闘ロボットや飛行空母は「天空の城ラピュタ」にあまりにも似ており、危機に現れるスカイキャプテンは「紅の豚」だ。出てくるキャラの多くは宮崎アニメにいてもおかしくない。そして見終わった後の感じもファンタジーアニメを見た後に似ている。
 悪くない試み?宮崎アニメには及ばないが・・・。3DとCGを駆使した作品だそうだ。

RESIDENT EVIL APOCALYPSE(2004)

 「バイオハザード」の続編である。T-ウィルスで強力になったアリス(ミラ・ジョボビッチ)はウィルスミュータントのネメシスとして暴走してしまった僚友・・・を阻止するべく大都市ラクーン・シティに向かう。漏洩を防ぐために封鎖されてしまったラクーン・シティではゾンビ(アンデッド)と人間の攻防が続く。その中で活躍するのが、原作の主役、ジル・バレンタイン。アリスもジルもかっけー。二人が並ぶと更にかっけー。惚れますぜ。絞り込まれた身体に切れのいい動き。素晴らしいが、ストーリーが出来試合の感じは否めない。この二人ともの魅力を最高に見せられるスジはないものか。
 ネメシスだとか、ありきたりで悪の魅力もなければ怖くもない。悪キャラの見てくれはもう少し考えてくれ。

THE ITALIAN JOB(2004)

 金庫破りの名人ジョン・ブリッジャー(D.サザーランド)を筆頭としたグループがベニスで金塊を盗み出す。しかし一味のスティーヴが裏切り、ジョンを殺した上、金塊を独り占めし皆の願望までも一人でモノにする。九死に一生で生き残ったものたちは盟友チャーリーを中心にセキュリティ−会社で働く辣腕の金庫破りであるジョンの娘ステラ(シャーリーズ・テロン)を加えて、今はロスで暮らすスティーヴの金塊を取り戻そうとする。珍しくもないパターンであるが、ロスの街中の渋滞を利用した奪回作戦は、かつての映画「スティング」を思い出す軽妙さがあって、飽きない。ラストも残虐シーンにならずにスティーヴによる自業自得の結末は悪くない。
 しかし、コンピューターは万能の神のような扱いはやめてくれないかねー。恐ろしく地道な手仕事の上に成り立っているのだからね。

OUT OF REACH

 ごんぶとおぢさんスティーヴン・シーガルが元スペシャリストとして、東欧からの孤児をめぐる人身売買業者と対決する。絶対に強いサバイバリストとして登場するのはいつものパターン。それでも、アクションものに多い強引な筋運びではない。最後は日本刀もどきの刀を手に向かい合い、時代劇の決闘の構え。一瞬の刃筋に賭けて駆け抜けてそのまま残心という、お馴染みの姿勢。多分こういうのをずっとやりたかったのだろう。
 初期では不正・汚職などと戦ってきたが、ここ最近は環境問題、そしてテロリズムと戦う。色んな問題と課題があるのだが、現実問題は解決を見せず、複雑化してしまっている。すかーっとはいかない。現実の問題をテーマとしたものは見た後に気分がどうも重たい。

THE LADY KILLERS(2004)

 1955年のイギリス映画「マダムと泥棒」のリメイクだとか。主演はトム・ハンクス。ミシシッピのカジノの上がりを盗むべく穴掘り、左官等のプロの仲間を集める。しかし、碌でもないメンバーの寄せ集め。カジノから近い家の地下室を音楽バンドの練習用にと家主の未亡人から借り受け、地下を掘り進む。案外と簡単なように計画は進んだが、メンバーの無能が全開する。
 犬は笑わせられるが、猫はコワイ。

AGENT CODY BANKS 2(2004)

 少年にしてCIAエージェントのコディー・バンクスが活躍するシリーズの2作目。と言いながら1は見ていない。冒頭に激しい演習をする秘密の訓練所が来訪者があると素早くキャンプ場になるところから面白い。
 指令を受けてイギリスに行くが、その先で「アメリカ人はね・・・」などと意見を言うイギリス人の仕草が足を机の上に投げ出したり、あまりにアメリカ人っぽいのが笑える。危険の中を駆けるコディーのミッションは成功するか?
 引き立て役ながら特異な存在感のアンソニー・アンダーソンは騒がしくも楽しい。もうひとりコディーを助けるスタッフはジャン・レノ似である。楽しかったぞい。

ALIEN vs. PREDATOR(2004)

 キワもの対決であります。「フレディ対ジェイソン」は言うに及ばず、、ヘルシング教授も狼男やフランケンシュタインとまみえるご時世ですが、プレデーター2作目でエイリアンの首があったことを思い出せば、既に用意されていた事でしょう。脊椎のある甲殻類ブ男の対決であります。が、意外と未来ではイケメン同士の対決なのかも知れない。最も、エイリアンの繁殖に精を出すさまはメスなのか。ハイテクハンターのプレデーターと酸を撒き散らし、繁殖するエイリアン。いつの間にか、というよりもはるか以前より南極に基地を築いていた、エイリアン。知らないところでプレデーターとの対決はずっと以前から始まっていた。で、話が進むうちに「プレデーターって結構いいやつじゃん」と叫んでしまった。地球に紛れ込んでしまって、人類のハンティングもやってしまったが・・・。もともと、エイリアンのハンターだったのだな。
 予想したよりはかなり面白かった。オチもあるし。

THE BOURNE SUPREMACY (2004)

 ロバート・ラドラム原作の映画化された前作「ボーン・アイデンティティー」の続編。失われた過去を求めつつインドで恋人と過ごすデビッドを追う男。そして恋人を殺されながらも、何とか生き延びたデビッドは相手を調べようとする。同時に起きていた 過去のCIA工作員ジェイソン・ボーンだったころのデータを現場に残された犯罪。すべてはCIAで最初に行ったミッションに起因する。ミッションは未完だった。
 ラドラムの原作だけに奥行きもあって楽しい。ベルリンでの市中の包囲網の中の突破、ロシアでの盗んだタクシーに大行列で追いかけるパトカーをどう振り切るか、など緊迫感が満ちている。

king arthur(2004)
 イギリスの昔「アーサー王の伝説」の話であるが監督がアメリカ人であるためか、華が無い。アーサー王の故事に因んだシーンもエクスカリバーを引き抜くシーンしか無いのでは。円卓の騎士もイケメンが無く、地味である。
 さて、私ども子供のときに見た欧米の騎士とかの対決で、剣を両手使いした奴の覚えが無いが、日本映画が外国でヒットするようになってから、本来片手で使う刀剣まで両手使いで見られるようになった。大河ものに歴史の裏づけを求めてはいけないのだろうか?カイラ・ナイトリーは好きな女優であるが、戦闘シーンのコスチュームは「水戸黄門」に出てくる由美かおるのようにセクシー部分を強調している。かなり違和感。氷上での合戦は良かった。

PUNISHER(2004)

 アメリカのコミック作品の映画化らしい。取引の現場をFBIに包囲され、息子を死なせてしまったマフィアのボス(トラボルタ)は、覆面捜査官のキャッスルの家族ごと皆殺しにしようとする。かろうじて生き残ったキャッスルは復讐に向かう。
 アメリカの元気の良かったころ、60年代の映画が懐かしい。「法の裁き」がもっとも大きなウェイトを持っていた。今は悪者ばかりでなく、道理のあるはずの主人公もことさらに個人復讐で残虐さを競う。法は力がなく、個人的な復讐であり、「人治主義」志向である。マフィアの方法と変わりがない。
 ストレス発散に向けた作品だろうが、後味は良くない。

Harry Potter PRISONER OF AZKABAN ハリーポッター アズカバンの囚人(2004)

 両親の死の原因となったシリウス・ブラックが脱獄。そしてハリーとの対決が始まる。
展開は変わり、大きなうねりとなってきました。ここからが、ハリーポッターの本題というところでしょうか。詳しく述べるのは差し控えます。ストーリーを楽しんでください。





SECRET WINDOW

 ホラー、サスペンスの鬼才、スティーブン・キングの作品映画化という。ジョニ−・デップが主人公の作家である。妻の浮気現場を急襲し、離婚協議中。ある日現れた男に盗作を宣言される。「盗作でない証拠を3日のうちに出せ」といわれるが、身辺では異様な事件が起こり続ける。
 内面の変化・脅え・葛藤が映像からは少し薄められてしまうかもしれない。数回見て、映像以外のところも見えてくる。詳しい人によると、かなり凝った作り。
 ジョニー・デップの出る作品に期待する、デップならの驚きは少し違ったところに出てくる。

VAN HELLSING

 ヴァン・ヘルシングは「ドラキュラ」の原作でドラキュラ退治に精を出す教授。この作品ではどうみても体育系である。持っている武器は「ブレード」に劣らない。ガトリング銃のような連発ボウガンを始め諸々。ドラキュラの一族を滅亡させようとする、ドラキュラの傍系の女が加わる。それでもドラキュラはパワーアップを重ね、さらにフランケンシュタインのパワーまでも手に入れようとする。パワーに劣るヴァン・ヘルシングは狼男に噛まれて満月の夜限定のパワーアップ。「ヴァン・ヘルシング」はゲームショップにもあったが、映画もゲームのよう。どっちが原作?最近はバックグラウンド解説が必要な映画が多いような。深みに欠ける。

KILL BILL2

 キル・ビルのパート2。復讐は残ったエル・ドライバーとビルへ。主人公の過去、ビルに指示されて中国少林寺での修行と言う香港のB級映画丸写しをやる。何とかならんかねえ、使い古された映画用の?無駄な動作で出来上がっている武術。片目の女殺し屋エル・ドライバーとの戦いではエル・ドライバーがやはり無駄な動作で負けたのでは?
「燃えよカンフー」以外で、デビッド・キャラダインは悪役しか見たことが無い。悪相にも見えないが。あ、「サイレント・フルート」では達人で出ていたけど。
 「KILL BILL」を見てしまったからなんとなく見てしまった感じ。前作のように懐かしの音楽も入らず、ひたすらチープ。ある国の白人経営の中華料理を名乗るレストランで、焼き物風模様のプラスティックの皿へケチャップをかけたギョーザを出されたのを思い出した。
 これは駄作ではない。愚作である。

HELL BOY

 ナチスドイツの科学者が世界征服のためにさまざまな能力の男女を作るが、いい加減に超カルト集団として扱うのは止めれば?そんな事は事実を隠す目的以外にない。
(個人的に感想を述べればナチスとは天才的なオタク集団である)HELL BOYと魚男、さらに「キャリー」のように怒りで燃える女。『キャリー』よりも成熟した美女であるが。まあ、何でも「狂気の天才集団ナチス」とか、分類箱に入れれば考えなくても済む。こうやって我々は世界への責任を放り出してきた。狂気はもっと身近にある。世の中の複雑さを知るには足りない。
 映画自体は面白いと思うぞ。

HIDALGO

 騎兵隊の伝令のホプキンスはウー・デッド・ニーの虐殺に居合わせ、その後ワイルド・ウェスト・ショーに加わって巡業。そのさなかにアラブで行われるダマスカスまで砂漠の3000マイルのレースに誘われ、愛馬ヒダルゴとともに参加する。前回まで連続優勝を果たしているアラブの名馬アル・ハタルとの優勝争い、アル・ハタルを手に入れようとする有力者たちの陰謀に巻き込まれつつ、名誉と莫大な賞金の待つゴールのダマスカスを目指す。
 実話を基にしているという。主人公と馬の交わりは、馬に親しんだ経験がないと分り難いだろうなあ。主役は「ロード・オブ・リングス」で指輪の仲間=最後に若き王となるアラゴルンを演じたヴィーゴ・モーテンセン。世俗の欲望を感じさせず、何かすべてが「行」という感じがしてしまう。かっこ良すぎる。

MONSTER

 若く美人女優のシャーリーズ・テロンが、38歳の生活に荒みきった娼婦の役に挑戦。少し前に彼女の魅力たっぷりの戦う若い母親役を演じた「TRAPPED」を観たのでこの変容にびっくり。艶の無い髪、顔の小じわ、身体のたるみ。驚きます。売春婦の生活に疲れきって自殺を考えるリーは最後に一杯やろう、と入ってしまったのが同性愛者の集まるバー。そこで少女セルビーに会い、生きる欲求が沸くが・・・。アメリカはフロリダで変質者に殺されかかり、その後6人の男たちを殺した娼婦の実話を元にした映画。相手役のクリスチナ・リッチも妖しくて好演。

ONCE UPON A TIME IN MEXICO

 一言で言って「濃ゆい」。ジョニー・デップ、アントニオ・バンデラス、エンリケ・イグレシアス、その他もラテンの血のこってりとした濃ゆさは、こってりラテン風豚肉料理にバターを一欠けとマヨネーズをたっぷり乗せたような感じ、さらにインド映画のような「ノリ」もあって、マサラ風味つき?「そんな」ともらしてしまう様なノリの多い娯楽作品。濃ゆい善玉が複数なので、どいつが一番悪いのかも絞り込みにくい。最後では両目をつぶされたジョニー・デップが血で頬をアステカのお面(あるいはミル・マスカラス)のようになりながら、いいとこを取る。ユーモアも散りばめられていて、面白かったッス。

KANDAHAR(2001?)    カンダハル

 主役の女性はアフガン生まれ、カナダに住む。監督はイランのマクバルバフ監督。カンダハルの妹を訪ねての密行。旧ソ連軍による地雷やおもちゃに仕掛けられた爆弾の恐怖と、脚を失って義足をほしがる人々。その移動に紛れ込みカンダハルへ。
 イランは今もすばらしい映画が毎年作られている。なのにそのうちの少ししか見る機会がないのが残念だ。多くのイスラム国はイスラム以前の過去を何ら価値のないものとして扱う。ここにも歴史の修正と捏造がつきまとう。しかしペルシャから伝わる豊かな文化を持つイランは原理主義政権の現在にあっても、膨らみのある作品を作り続けている。文化の力、豊かさというのはこういうものだ。やたらと多弁な非難とか、血の暖かみの無い主義主張で覆い隠せるものではない。そんなヒステリーから歴史は生まれない。

THE  LEGEND OF SURIYOTHAI   スリヨータイ
 タイの群雄割拠の時代の物語である。タイの「三国志」というべきか。黒澤明の弟子?といっても良いコッポラの作品である。大河モノが好きなのかも知れない。「大河モノが好き」と言っても、下らん物を作るヤツはいっぱいいる。「民衆からの目」などと言って無責任な物を作る物も多い。司馬遼太郎などのような町人根性で歴史物など作られたくないのである。侍は刀を持つことが許されていて、斬り盗りなどし放題とか、中国の話や半島の両班のように「権利イコール最大限の利欲や利権」は、社会の発達している日本では殆ど無理な話であった。権利に比例した義務と責任が避けられなかったのである。武士が刀を抜く事は重大事であって、間違うと重い罰が科せられたのである。かの国どもは、社会が成熟し、常識や精神性が育つ以前に国ができてしまった中国とそこから文化を得た事が不幸である。その歴史は「君主の苦悩」などとは無縁のマフィア政府ばかりである。特権とも、はるかにそれ以上の義務とも無縁な「民衆・町人の目」などは歴史の意味を価値の無い物にしてしまう。
 「スリヨータイ」は陰謀と謀殺渦巻くその権力者たちの物語である。タイならではの象の軍隊など面白い。

LORD OF THE RINGS THE RETURN OF THE KING (2003)
ロード・オブ・リング 王の帰還

 「ロード・オブ・リングス」三部作の完結編。指輪を始末するためにフロドとサムは「滅びの山」へと向かう。案内をするゴラムに夜毎悩まされる。そしてついにゴラムは指輪を手に入れようとフロドとサムの仲間割れを企み、牙をむく。
 見ていて、「あれれ」と思うのはこの構造とプロセス、見たような気がする。そう、「マトリックス・レボルーション」で、ザイオンにマシンの軍団が迫る存亡の危機と、マシン・シティに向かうネオとトリニティ、それを脅かすスミス。「マトリックス」のオリジンは『指輪物語』だったのですね。

THE RECRUIT(2003)

 「S.W.A.T.」に主演していたコリン・ファーレルの半年ほど前の作品。従ってS.W.A.T.よりも前のもの。アル・パシーノが共演でなかなかよろしい。南米で行方不明になった父の航跡を今も探すクレイトン(コリン・ファーレル)。ある日CIAのリクルーターが現れ、CIAの訓練に誘う。訓練から落伍したと思い込んでいたクレイトンに密命が与えられる。そこに待ち受ける罠とは?
「臑に傷持つ」役が重たさを持つ役柄のアル・パシーノの好演。

LAST SAMURAI ラストサムライ(2003)

 「キルビル」同様、主役は日本刀である。アメリカインディアンの平定でヒーローとなった男が、その実際はインディアン婦女子の虐殺に過ぎなかったことを深い心の傷に、荒んだ心のままに幕末の日本へ軍事顧問としてやってくる。外人の体型と姿勢、動作で違和感が避けられなかった今までの物と違って、鎧武者姿まで、似合うぞトム・クルーズ!日本人でさえ、刀をまともに振れる役者が稀なこの頃、日本人は反省するべきである。数々の時代劇は見るに耐えない。佐々木小次郎は肩に担いだ刀で、(抜ける物なら)抜き打ちを見せるべきである。忍者は忍者刀独自の刀術を見せ、示現流の使い手ならばトンボの構えからの強烈な打ち込みを出すべきである。技術と精神性がこもって鍛え上げられた日本刀の評価が、外国で評価されているものの、日本では誤解と無理解のほうが多いように感じる事もある。「七人の侍」などを見て日本人が刀の振り方を知っていた頃を懐かしむ。そう、歩き方など、一挙一動がまともにできなければ、日本刀は使えるように振る事はできない。現代の日本人は歩く事さえ下手なのだ。

THE MEDALLION (2003)

 チベットの聖者の少年を巡る話。優れた実業家としても名高いジャッキー・チェンですが、映画についてはいつも何かのヒット作の二番煎じと言わざるを得ない。「どこかで見たような」テーマ、それをジャッキーの映画の展開としているといえますが。猿のような壁伝いも他にはなかなか真似できないものだし。パクリでない新テーマを見つけて作って欲しい。「アジア人にオリジナルを作る能力はない」という偏見を定着化させている。
 無害で無難なためか、そこかしこで上映され、意外とジャッキーの映画は見ています。それは飛行機の機内サービスであったり、ドリンク・バーのビデオであったり。ただ自分から映画館に赴くほど乗り気にはならない。
 日本に来た時の吉本の喜劇に登場したのは印象に残っています。

BELLY OF THE BEAST (2003)

 スティーブン・シーガルのタイで撮った最新作。ほとんどのシーンを道着か中国風の衣装を着ています。チベット仏教では「活き仏」の一人とされているシーガルですが、タイ仏教とも親しいようです。
 元CIAエージェントのジェイク(Steven Seagal)の娘が「アブ・カラフ」というゲリラ組織に誘拐される。仲間とともに救出をしようと言う訳ですが、敵と権力と複雑に入り組んだ関係は一筋縄ではいかない。
 合気道ばかりでなくジェット・リー並の高難度のキック技を繰り出したり、肥満の進んでいる彼には難しい技もこなしています?最後の決め技は太極拳の技でした。タイが大好きなシーガルの作品だけに、タイの面白さや魑魅魍魎も見られます。呪術師と高僧の戦い。タイならではの、きれいで妖しいオカマの殺し屋も登場します。厳しい事は抜きにして、楽しめる娯楽作品。

KILL BILL   キル・ビル(2003)

 オープニング・タイトルでバックに60年代のヒット曲「BANG BANG」が流れ、最後に「怨み節」と復讐が背景ストーリートしてあるものの、全編PVのようにも見えます。タランティーノ・ワールドの「ジャパン」なのでしょうか?日本人の見たことのないジャパンがあります。「お座敷ゴーゴー」などは考えた事も無かったが、実際にも無いんでしょ?タランティーノが劇画やアニメが好きなことは分かりますが、もうメチャメチャ。シーサーの絵柄を彫りこんだ日本刀も予想外(なお。日本刀の機内への持込は固く禁止されております)。「死亡遊戯」風のウェアも浮いてます。ソニー・チバの兵法も困ります。日本で話題になったとか出てましたが、本当?何が面白いのか、さっぱり分かりません。思い出して、ストーリーを組み立てようとすると錯乱してしまいます。やはり、PVとして音楽だけを楽しんでいるのがいいのかも。東映映画路線の肉食民族版とでも言いましょうか、マカロニ・ウェスタンならぬマカロニ・ウラミブシでした。マリー・ドリュフェスは久しぶりに見た。

MATRIX REVOLUTIONS     マトリックス・レヴォルーションズ(2003)
 ネオの意識はマトリックスと現実界の狭間から出られない。モーフィアス、セラフ、トリニティの愛と信ずる心で復帰させるが、マシンの軍団はザイオンに迫り、残された時間はわずか。オラクルによって、ネオはスミスとの「関係」を知る。パワーアップし暴走するスミスはマシンシティにさえも脅威となり、ネオはマシンシティのセンターとの取引を決断。 そしてマシンシティへと向かうが、スミスに侵されたベインと戦って視力を失い、たどり着いたものの、トリニティが倒れ、ネオは人類の存亡をかけてスミスとの決戦を挑む。
 信じていたネオがアーキテクトによって作られたものと知った、モーフィアスの苦悩は深い。前作で何気にでていた者や、事情がすべて、この作品で重要な意味を持ってくる。
 預言者(ORACLE)の役が変わっているのは前の作品まで出ていた、グロリア・フォスターが亡くなられたため。合掌。筋書きとしてはORACLEの変容の理由はゲームの「Enter The Matrix」の中にあるが、映画を見るに特に支障ではない。
「ターミネーター」のシリーズなど人類とマシンの対決する物が多いが、可能性としては人類の脅威になるのはハードより、ソフトの方ではなかろうか。

SPYKIDS 3-D GAME OVER    スパイキッズ3-d ゲームオーバー(2003)

 世界支配の陰謀を企むゲームメーカーの、ゲームの中の世界に捉えられてしまった姉のカルメンを救いに行くジュニ。バーチャルなゲーム空間の中で戦う、分かりやすい「ゲーセン風マトリックス」というところでしょうか。スパイキッズの1と2は見ていません。アントニオ・バンデラスはもし禿げるとウチの親父にそっくりなんで、心境的に避けていました(ゾロとかいくつか見たけど)。配役も豊かだし、こういうスターローンも好きだな。3Dメガネでゲームパークのように楽しめますよ。

S.W.A.T.   (2003)

 S.W.A.T.はアメリカの警察の特殊部隊。70年代のアメリカのテレビ・シリーズの映画化とのこと。聞いたことのあるテーマ曲が流れます。だいたいテレビ・シリーズを映画にすると、ストーリーやそのふくらみにどこか薄っぺらな感じが残るものですが、制作費もかかっているからでしょうか、そんなに悪くない。流れとしては定番なのですが、マフィアのボスがテレビのうるさく、しつこい現場中継を利用して「出してくれれば賞金を出す」と世界にニュースに流させるところや、銃社会アメリカでは常に兵器も流れていることなどのリアルな背景に支えられた興奮を感じさせられました。 スペシャリスト達の厳しいトレーニングシーンもあります。「男達の物語」っぽいのですが、紅一点のミッシェル・ロドリゲスがますます筋肉たくましくなって出ています。腹筋がコワイくらい。

TOMB RAIDER THE CRADLE OF LIFE  トゥーム・レーダー2(2003)

 ララ・クロフトは"パンドラの函"のキーを巡って、ギリシャから香港、そしてアフリカへと辿ります。おっとっと、それは、とかちょっと飛びました場面もありますが、ゲーム進行のご愛嬌。アンジェリーナ・ジョリーの何をやっても感じる「女」に、参ってしまいます。縦割れした下唇の口元はずっと見てても飽きません。イギリスでも、ゲームのヒロインはセクシーシンボルであるべきなのでしょう。と、映画の感想になってませんが、まあ、構成としてはそれだけの物ともいえます。イギリスの映画の特色:英語がしっかりしている(難しい)、背景がきれい。

 今はイギリスといえば、ジェームス・ボンドよりは、ララ・クロフトです。

PIRATE of the CARIBBEAN The Curse Of The BlackPearl 
パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち  (2003)

 アステカからコルテスの奪った金のメダルと伝説の海賊の血に秘められた呪い。喉の渇きを癒せず、死ぬ事も出来ない海賊たち。
 海賊船BlackPearlの元船長、ジョニー・デップがオカマっぽい仕草をするのに、それらしく見えないのなぜか?今まで演じた役柄からもさらに熟練。ちょっとイってる感じが魅力。最後まで敵か味方かが分かりにくいのもいい。派手な装いは織田信長の軍勢が「戦は男の華の舞台」とばかりに飾り立てたというのを思い出す。最後はしかるべくハッピーエンド。最近の洋物映画のCGがくどく感じるのは私だけでしょうか?でも、楽しい映画です。

SOUL ASSASSIN

 久しぶりに楽しめたサスペンス物。日本では見られるのでしょうか?主人公は多国籍金融会社ヨハンセンの保安エージェント。恋人とのロマンティックな一夜に、その恋人を狙った殺人が起きる。多国籍金融会社がインターポールをも巻き込んで企むマネーロンダリングの陰謀。殺された恋人もその陰謀の駒だった。男くさい男達が出ています。スピーディでハードな作品。人間関係も簡単ではない。
しかし、今やコンピューターやケータイも欠かせないアイテムどころか、重要な役目になっているのですね。

TAXI 3 

 始まって早々にスターローンが出てきてサービスも良し。タイトルバックは吉本コント風。前半の展開から面白くなるかと思えば、後半に盛り上がりなし。改造車が山を越えてスキー場を突っ走るあたりでヤマ場なのでしょうか。悪役も国境を越えただけ?陰謀も何も見えてこない。どうしたリュック・べッソン。フランスの吉本興業の最高キャストで?そういえば、、「WASABI」もかなりスカされたが。
 ところで、今の時代に主役がタバコも吸う、こういうシーン何となくいい気持ちがします。私は喫煙はしないが「この世にないもの」扱いするアメリカ映画やテレビドラマは不自然すぎる。また、白人以外の権利を全く認めなかった時代背景なのに有色人種の役人がいたりする。時代劇で身障者を「・・の不自由な者ではないか」などというにも同じ。いいかね、こういうことから歴史の捏造は始まるのだよ。言葉をいい加減にしてはいけない。騙されるな。「思考の不自由な」阿呆どもに。

Terminater3 Rise of the machines    ターミネーター3(2003)

 成長したジョン・コナー。またも突然ある日現れるターミネーターたち。「最強の母さん」はもう亡くなっていない。そしていきなり分かる、今日が「審判の日」。世界を核が焼き尽くす「審判の日」は果たして止められるのか?相変わらず、壊されても前進しまくるシュワちゃんと壊されても壊されても再生しまくる敵。少し肉の削げた感じのシュワちゃんは、よりマシーンに近づいた。「機械的な」話し方も久しぶり。ターミネーター3部作はシュワちゃんのライフワークだったような気もします。変わらず、素敵なCG。一言で言うと「歴史は変えられるか」ということなんですけど、、、。
 「何で、俺がリーダーなんかにならなきゃいけないんだ」と抗うジョン・コナーにシュワちゃんが「君がジョン・コナーだからだ」というのは重たく辛い。
 土壇場のシーンで、30年前のコンピューターシステムというのは悲壮感と笑いが来てしまう。言い換えれば、世界のためにウィンドウズもUNIXもマスターして備えたのに「何だよ、マックじゃん、、、」というような。

CHARLIE'S ANGELS FULL THROTTLE     チャーリーズエンジェル フル・スロットル(2003)

 ファラ・フォーセット・メジャース、シェリル・ラッド・・・などのほうを思い出すのは若くないのでしょうか。いえ、雰囲気も流れもテレビ番組向けのような。お茶の間でえびせん食べながら見たかったです。映画館で見るには、はっきり言って、退屈でした。久方ぶりに。
 どこかちょっと壊れかけのような、キャメロン・ディアスの楽しい演技は今後もこの線で行くのかな。もっと壊れてくれそうな気もする。

ANIMATRIX アニマトリックス(2003、DVD)

 9つのストーリーと「メイキング」で構成されています。日系米人のスタッフが日本に来て普通の娯楽ばかりでなく、教育物もエロ物も、あらゆる分野のマンガがあり、どこでも、子供も大人もマンガがあるのに驚いていました。
 日本のマンガは文学、科学、美術、あらゆる表現方法を取り入れ、発展しつつある日本の文化です。近年日本のアニメをパクってそればかりでなく、うちのほうがオリジナル、日本のほうは盗作、などと繰り返している国がありますがオリジナルというにはあまりにも作られたものが幼稚すぎる。オリジナルと言い張るなら、まともなものを作れ。もっとも、きちんとしたものを作れるなら、パクる必要もないわけだが。外国でアニメを作っている人たちの多くは日本のアニメが「表現の総合」である事を理解せずに「動くコミック」という程度の理解から出ていない。その程度でいくら真似しても駄目。高度な文化・文明というのは、たくさんの要素が含まれているのだよ。見真似で身につく文化など無い。
 日本の外で「セーラームーン」の類似品は数種見たことがあるが、何の必然性もないキャラが常時出場していたりして、笑う事さえもできないものもあった。情けない。


MATRIX RELOADED マトリックス・リローデッド(2003)
 待望のマトリックス・リローデッド!日本よりちょっと早く見てしまいました。エージェント・スミスは大量増殖ウィルス化してパワーアップ、潜入を図る。そしてザイオンにせまるマシン軍団。
強敵が増える。エージェントたちはアップグレードされ、強力になり、前作からのマトリックスのメンバーもさらに激しく戦います。皆のアクションもいっそう滑らかになりました。トリニティはバイクにまたがって爆走。前作より顔つきが痩せて、ネオの古女房めいて見えてもきます(トリニティのネオにかける言葉に注目! なんてこまめでやさしいんだろ)。
 この作品から登場のキャラ、ナイオビ(写真)が、かっけー!!ヘアスタイルもかっけー!!元祖ヤンキー風のサングラスもナイス!!
 ストーリーは、一体どこまでがプログラムなのか?モーフィアスの「選ばれし者」と思い込んでいたネオがアーキテクトの作った物であり、預言者(ORACLE)もプログラムされていたということを知る。ネオは現実世界でも力を増し、スクイディーを食い止めるが、倒れてしまい、「TO BE CONTINUE」となりました。待てンぞー。待つしかないけど。


RETURNER  リターナー(2002)

 タイでは一般公開です。一般公開の日本映画って稀です。まあ、金城武は「アジアの金城武」ですから。
 アクション映画っていうのは悪役の力といいますか、演技力は勿論ですが、場を圧倒する力が重要になると思う。好きな俳優です、岸谷五郎はいい悪人?をやっています。厚み、重みよりも徹底的にこれでもか、という研ぎこまれた悪さ。
 あんころもちべえ(鈴木杏)もいいよ!
それとCGですが、宇宙人の乗り物、旅客機がたちまち姿を変えてしまうところ。下手をすると、拳銃弾一発でも墜落する事もある無防備な旅客機がたちまち禍々しいような、攻撃性を持った姿の、宇宙人の乗り物に姿を変えるのが衝撃的でした。
 無防備=無害なはずの旅客機で大量テロがおこなわれた、9月11日のことを思い出したのです。


THE SUM OF ALL FEARS  トータル・フィアー(2002)

 トム・クランシーの「恐怖の総和」の映画化作品。テロリストが核を手に入れ、米国とロシアが戦うようにテロを行う。国家間に常に潜んでいる不信感が肥大していく。指導者やスタッフが臆病風に吹かれて冷静な判断力を失うとどういう事になるか?土壇場でジャック・ライアンの活躍によって全面戦争は避けられる。
しかし、今度のジャック・ライアンは若すぎるような。もう、ハリソン・フォードがやる事はないのでしょうか。パニック状態にがんばる時のハリソン・フォードの表情がかなりイイ!と思うんだけど。


DIE ANOTHER DAY ダイ・アナザー・デイ(2002)

 007シリーズ。今度のボンドはかっこ良くないなあ、という感じ。北朝鮮で捕まってしまうし、自力脱出もできずに捕虜交換で出てくるし。キューバでは一夜をともにしたハル・ベリー(CIAだったっけ?)に目覚めるとおいてけぼりだし、ショーン・コネリーならこういうことは無かったと思う。
 ハル・ベリーもなんかここのところ、あちこちに出過ぎてるようで、鼻につく。この人緊張顔をするとひどくブスになるのもちょっと減点。

 大英帝国のスーパーマンの夢もかなりしょぼくなったような印象。労働党政権のため?まさか‥。


SNIPER 2

 サバゲーマニアの誰もが見たという、トム・べレンジャー主演のSNIPER(山猫は眠らない)の続編です。前作は作品自体がサバゲーでしたが、今度は中米の国へ別の任務を帯びた仲間と潜行し、狙撃をした上で、撤収する。追跡してくる敵には勿論狙撃手がいて、べレンジャーと対決。第二次大戦時の狙撃銃を持ったべレンジャーと最新の狙撃銃を持った敵と狙撃兵としての駆け引きをしながら応戦しあいます。
 敵の若い狙撃兵は柘植久慶氏に似てますよ。



The Lover ラ・マン

 作者のマルグリット・ヂュラスの作品には学生の時の文学サークルで出会いました。植民地のベトナムで生まれ育ったフランス人である作者と、中国人の資産家の交際はお金の絡んだ、全然不純なものとしか思ってなかったのに、本当は恋していたという、別れてから知る、酷なものでした。自伝的小説のようです。ヂュラスの作品の多くはこの時代をいろんな角度から書いています。 少女時代のヂュラスを演じる、ジェーン・マーチと、中国人青年役のレオン・カーフェイの、切なく不器用な愛がいつまでも心に残ります。

 撮影は’90年ごろでしょうか?ベトナムの町並みや景色にも味わいがあります。
亡きヂュラスを偲んで、、、。


LORD OF RINGS TWO TOWERS 二つの塔(2002)

 前作の最後で別れ別れになった仲間達はそれぞれに目的地に向かって進みます。しかし上映時間が2時間半あまりというおそろしい長さと、不慣れなイギリス英語に疲労困憊です。次の完結編は一体どうなるのでしょうか。


LORD OF RINGS THE FELLOW OF THE RING   指輪の仲間たち


 「指輪物語」として20何年か前にブームになったが、またブームになりそう。昔出ていたアニメ版もDVDで再刊行されているようです。大叙事詩を楽しみましょう。世代の違うものたちが一つの目的に向かって行くという、日本では成り立ちにくくなってきたものに、胸を打たれます。


Harry Potter and theCHAMBER of the SECRETS ハリー・ポッターと秘密の部屋。

 前作の卒業生が呼び戻されて、再集合します。ハリーの仲間も同じ。エンマ・ワトソン扮するハーモニは前作のシャンプーしたてのような髪のほうが魔女らしくて良かったと思うが。解説無用、素直に入り込んで楽しむべき。CGは悪くないが、あまりいいともいえない。
ストーリーで楽しみましょう。


RESIDENT EVIL  バイオハザード(2002)

 ストーリーが原作のゲームにかなり忠実だと聞いた。またまたゾンビである。下の「ガール・ファイト」のミッシェル・ロドリゲスが出ている。ミラ・ジョボビッチとミッシェル・ロドリゲスはカッコいいが、あとは一番強くて頼りになりそうなのが、防御システムにあっさりとさいころ切りにされたり見せ場無し。「システムの怖さ」というのもホラー物には使えるテーマかな。



RED DRAGON   レッド・ドラゴン(2002)

 原作は「レッド・ドラゴン」「羊達の沈黙」「ハンニバル」と三部作の最初の作品。以前にも映画化されたリメイク。前作はレンタルビデオショップに行くとあるかもしれない。今となっては大きな存在感を持ったレクター博士が全体を圧倒する。アンソニー・ホプキンスもレクター博士を演じるときはオーラが違う。昔見たほうの「レッド・ドラゴン」より重たさがある感じ。以前はもっと楽ににストーリーを楽しめたようにも思う。でも、好演で立派な作品だと思う。
 「ハンニバル」の原作ではレクター博士のトラウマが詳しかったが、映画のほうの「ハンニバル」には無かった。そしてレクター博士の出る、次の作品が用意されているという。期待するべきでしょうかねえ。


KISS OF THE DRAGON

 ジェット・リー、ブリジット・フォンダ主演。リュック・べッソンがジェット・リーのなまの動きを重視して作ったといわれるもので、ロープ吊や、特撮は無し。ジェット・リーはこれでなくっちゃ!人より速く動けるんだから。
 敵の方、悪人は下品であるほど殺し甲斐があるかも知れんが、最近こういうキャラ多いね。ことさらに下品で残虐で陰謀以外関心はない。政治プロパガンダか講談に出てきそうなステレオタイプ。 悪人にも美学はあるものだと思う。もうちょっと厚みのある悪人が欲しい。
 香港返還以降の、スタッフの流出で、従来の香港映画の単純な勧善懲悪パターンが多くなった。ひたすらに下品な悪人に対する、最後は正義の主人公の残酷な快楽殺人。いいのかな、こういうお決まりばかりで。
 ジェット・リーの映画は「ROMEO MUST DIE」のあたりから?バックに流れる音楽もイイ。最後のクレジットの場面の終わるまでゆっくり聞きましょう。


BLADE U(2002)

 ウェズリー・スナイプスといえば「ブレード」というか、他にあまり知らないのだ。前作は身近な吸血鬼だったが、今度はさらに強力なのが出てくる。パワーアップもさることながら、アゴが左右に割れて、喰らいつく、さらにこちらに汚染されると、頭髪もなくなる。こわいのは太陽光線だけという、容姿も内容もパワーアップである。
 西洋物では怖い物は吸血鬼ORゾンビから、エイリアンというタイプらしい。怖さを出すのに、エグさを競うのは単純な図式を追っているではないか。どうも物質主義の国は物量で攻めたがる。メンタル面の怖さが欲しい。美女の微笑みに背筋を凍りつかせるものだってあるはずなのに。
 醜悪であっても、恐怖にうなされるような作品が見当たらない。こわくないよ。


THE ART OF WAR

 「THE ART OF WAR」は中国の古書「孫子の兵法」の英語名。ウェズリー・スナイプスが国連エージェントとしてニューヨークの国連本部を舞台とした陰謀に立ち向かう。
 ヒロユキ・タガワとマリー・マチコという日系人が中国人の役で出ています。見慣れると中国人は顔筋=表情筋が発達してないので、表情に乏しい。殺し屋役が多いのは仕方ない。
 映画で初めて見て気に入ったのはスナイプスと共演のマリー・マチコ。見たとたん「頭よさそう!」と思いましたが、ぐぐって見ると、大変な才媛なのですね。ピアノ、声楽など高校生の頃にリサイタルを開いた事もあって、ミュージカル「ミス・サイゴン」にも出たことがあるマルチ・タレントです。UCLAで演劇を専攻するなど。matiko.comというオフィシャルWEBページもあります。
 


THE FOREIGNER (2003)

 ヨーロッパを駆けるフリーのエージェントの役柄。久しぶりにちょっとエグい格闘技も見せてくれます。航空機事故の鍵となるフライトレコーダーをめぐっての勢力の思惑入り乱れて、昨日の仲間が今日は敵となるフリーエージェントの争い。ストーリー、シーンにもふくらみがあってファンにはおすすめ。

 ごんぶとおぢさんは次の作品をタイで撮る予定らしいですが、候補に挙げられたムエタイ映画の代表スターが「国技であるムエタイを悪役にしたり、侮辱するような作品になるなら出ない」と宣言。ヒロインの候補に上がっていた女優はごんぶとおぢさんが他の女優にも目移り激しく、怒って降りたりと当地では色んな話が伝えられています。
 下半身もごんぶとな人らしい?



HALF PAST DEAD(2002)

 ごんぶとおぢさんはFBIの潜入捜査官です。受刑者になって、アルカトラスに収容されます。昔金塊を強奪して、その際に殺人を犯した死刑囚がまもなく処刑されるのですが、そこへ元傭兵などで編成されたテログループが処刑される囚人と隠しているまんまの金塊を奪いに押しかけてきます。死刑囚の人、小柄なのにいい味出してます。というか、いいとこ取っちゃいました、という感じ。
 テログループに小柳ゆき似のコワイ姉御がいます(写真)。素顔で見ると小柄で、絞り込まれていてかわいい感じもするが。
 最近のアクションは高度の運動能力が要求されていそうで、大変。
 衣装が戦闘用なのにちょっとファッショナブル。



EXIT WOUNDS  DENGEKI(2001)

 ごんぶとおぢさん、今度は警官です。左遷された警察の分署を舞台にした麻薬取引に巻き込まれます。アクションで(あの体で)延髄切りをかましたり、共演者のロープ吊アクションがあると思えば、製作にマトリックスを手がけたジョエル・シルバーが加わっているんですねえ。ハリウッドではロープ吊アクションは新鮮かもしれないけど、はっきり言ってつまらん。
 共演のDMX、ストイックな感じが好きなんですけど、この人笑わないんでしょうか?主題歌もDMXです。


TICKER 2

 合気道の達人、スティーブン・シーガルの主演作品。セガールではありません。本人も英語読みで「シーガル」と言っております。「かもめ」のシーガルです。私は今も「ごんぶとおぢさん」と呼んでいますが。
 TICKERとはチクタクの時計の音で、時限爆弾を扱う=処理する人。ごんぶとおぢさんが爆弾処理班として活躍します。
最近、アクションシーンが少なくなりました。
 共演はトム・サイズモア、デニス・ホッパー、ジェイミー・プレスリーなど重厚。ストーリーは単純なのに存在感のある出演者ばかりで、見た甲斐がありました。


INSOMNIA インソムニア

 話題作とはいっても、ある国では封切されてなくって誰も知らない、ということはよくあることです。タイで意外とよくそろっているのがホラー、ミステリー物です。仏教徒であっても、日常的には精霊信仰が強いタイ人はオバケの存在を信じていて怖がりながらも、大好き。コワイ映画は売れ筋のようです。日本のテレビ用「リング」「らせん」は何度も放映されたし、映画はもちろん、小説も翻訳されている。アメリカで作られたほうの「リング」も早く封切りになった。
 殺人事件でアラスカに赴いた捜査官が白夜と、ミスで仲間を射殺して、眠られないまま、犯人を追っていく。美しい景色の中で、一向に眠れないのが見ていても辛い。

HANNIBAL  ハンニバル(2002)

 薬物中毒で、かつてレクター博士に殺されかけた男が復讐を企てる。それは巨大な野生豚を肉食で育て上げ、美食家のレクター博士を逆に、その豚に食わせようというもの。イタリアのフィレンツェで、芸術に浸る生活を楽しむレクター博士を追う、クラリスとその背後を追う復讐者の手先。
 前作「羊たちの沈黙」で露にされたクラリスのトラウマから、この原作ではレクター博士の幼少期のトラウマが明らかにされ、クラリスとレクター博士のロマンスとなるのだが、映画の結末はそこを明かさずに単純に終わる。サスペンス・ホラーとしてはまとまっているようだが、原作を読んだせいか、奥行きに欠ける感じがする。



Harry Potter and the Sorcerter's stone  ハリー・ポッターと賢者の石

 イギリス映画ですね。スラングばかりになったアメリカ英語の映画ばかり見ていると、「英語ってこうだったんだ」と認識を改める。
 童話ですから流れも安心して身を任せられます。それでもアメリカ映画の複雑な展開でありながらも、快楽殺人と、最後は「愛」が救う、という定式に慣らされてしまっていると、新鮮ではないでしょうか。
 素直な気持ちになれる時間は必要だ。


SWORD FISH ソードフィッシュ

 ジョン・トラボルタ扮する元傭兵で、過激な愛国主義者がアメリカの敵をやっつける資金を得るためにハッカーを雇う。顔立ちが上品とはいえないトラボルタが元傭兵というのは適役か。「合衆国最強のハッカー」がパスワード破りしかやらない事、国防省のコンピューターに侵入するのに「admin」などあまりにも初歩的なパスワードを試みる事、他にも突っ込みどころは多いが、映画としては面白かった。音楽もいい。登場人物もひとりひとりがカッコいい。


Girl Fight ガールファイト

 日系女性カリィン・クサマ監督のこの作品はサンダンスの映画フェスティバルなどで賞を取ったとか。文化欄などでちょっと話題が出ていましたね。
 仕事をしない父親のプエルトリコ人の家庭の、できのよくない女の子がボクシングに魅かれる。父の金をくすね、自分のペンダントを質に入れてジムに通う費用を捻出する。間には淡い恋もあればすれ違いもある。アマチュア大会で最後は優勝するのだが、熱狂する勝利の爽快感というほどではなく、ひと汗流した程度で、そこの抑制されたところがなんとも良かった。
 主演のミッシェル・ロドリゲスはこれでデビュー。けっこう可愛いところと、試合中の三白眼で睨みつける怖い表情など、魅力的な俳優であります。
なんか、かっこいい。


FINAL FANTASY ファイナル・ファンタジー(2001)

 「有名な俳優を出演させて作るより高い費用で作られたCG 映画」ともいわれましたね。
個人的な感想としては実写風CGはくどくなる、と思う。地球外生命体ファントムなどを実在=実写風に表現するからか。
画面が重たい(負荷ではないよ、くどいのだ)「現実よりずっときれいな宇宙」の描写は好きだし、「時間を凝縮させたひとコマ」というものもある。そんなに実写風にこだわらないほうがいいと思うのだが。むしろ、一つ先へ進んで欲しい。
 
 ストーリーのガイア理論=善と悪の質量は同じ、というのは「和の心」に近づくものとして、いかにも日本人の作った展開だなあ、影響をと注目したが、タイミング悪く9月11日の事件で、世界は憎悪に満たされた。

BRAIN STORM  ブレイン・ストーム(1983、DVD)

 「体験とは神経感覚が味わう電気の信号」SFモノではかなり以前から未来人の(たいていは娯楽の)疑似体験として登場はしたが主役となったのはこれが初めてではなかったか。科学技術のの持つ、諸刃の刃としても、扱っている。
 20年も前の作品でありながら、そんなに古くは感じられない。道具がやたらと大きい事くらいか。
 そして、軍人の養成にシミュレーションで使う、などという事は現実になっている。

 私の子供の時から好きだった女優、ナタリー・ウッドの遺作でもあります。

MATRIX REVISITED (2001年DVD)

 マレーシアの露店で「MATRIX 2」というタイトルのCDが売られていて、「そんなアホな」と無視したが後日、日本でこのDVDのVCD版であったことを知った。適当に編集してでっち上げたものだと思い込んでしまったのだ。北野たけしの「BROTHER」もマレーシアでは「GOD FATHER」という名で出ていたから、タイトルは当地のものだったのだろう。
 これは「マトリックス・メイキング」です。「あそこはこういうふうに撮ってんだよ」と人に自慢できる。そう、「マトリックス以後」といえるほどに影響を与えた制作の記録です。「これが映像の世界を変えるぞ!」という、制作に携わる全員の気迫が伝わってきます。マニアにとってばかりでなく、「匠の世界」や「プロジェクト X」などの番組が安定した視聴率を得る、「ものづくりの国」の民にはモノを作り上げていく楽しさにも満ちている。
マトリックス3部作と平行して作られているアニメの「アニマトリックス」についてもちょっぴり語られています。

MATRIX  マトリックス(1999)

 私はかねてより英語の映画は英語で感じろ! 「MATRIX」を英語で見た人はにんまりしたと思う。ORACLE(預言者)。敵の武器のSQUEEDYがやってくると「PROXY ALART」が鳴り響く。エージェントたちの会話はコンピューターで使われる単語が多く使われる。MATRIXはコンピューター内部の世界であり、目覚めた人間はMATRIXを脅かすウィルスであり、エージェントはそれを追跡する管理プログラムである。
 訓練で使われる言葉も禅や東洋思想、その影響の強いニューサイエンスを思わせる。「意識を解き放せ」「意識と体は一つだ」コンピューターの構造とゲーム、精神世界との不思議な交錯点で作られた世界である。
 MATRIXの内部はコンソール・モニターを思わせる淡いグリーンのフィルターがかかっている。以前に日本で信号待ちをしている時にふと周りを見ると、緑系の衣服を着た数人に囲まれていて緊張した事がある。「ここは?マトリックス?、、、」意識が醒めたからといって素敵な世界があるわけではないかもしれないが、醒めた意識で大いなる虚の世界を楽しむという事は可能だろう。


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